セルジオと私 第3回 西澤沙苗

好評シリーズ「セルジオと私」、第3回は西澤沙苗さんです!

 

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セルジオに初めて会ったのは5年位前でした。

お店のドアを開けたらダンディなたたずまいのお方が。ボサノヴァの香りがしました。

うたとギターを聴くと、まさにThe Bossa Nova 。

アルバムは入手困難ということもあり、ようやく聴くことができました。
優しく静かでソフトな声と独特なバチーダのギター、曲もすてきな曲ばかりで惹きこまれました。
翌年来日時に私のライブを聴いて下さったり、私が出演していた吉祥寺にあるピアノバーにお連れしたり、少しづつ交流が始まりました。

セルジオは待ち合わせをするといつも私より、(みなさまに聞いても誰よりも)早く来ていました。それから、レディファーストの精神は恐縮する位徹底していました。
そんなセルジオも一度だけ待ち合わせに遅れたことがありました。
彼は携帯電話を持ち歩いていなかったので待ち合わせ場所や時間は念を入れて連絡させて頂いてました、が。。。

吉祥寺駅で待合わせした時。出口が複数あるので、公園口で!と約束しました。
セルジオはいつも早いので私も15分位前には到着していました。

しかし、約束の時間5分過ぎても10分、15分経っても現れず。
心配でウイリーさんに連絡してしまいました。

出口が間違えてるのかな!と思い、反対の北口に行ってみました。
そうしたら、いらっしゃっいました!いやはやほんとにほっとしました。
セルジオが指指して言うには、あれは公園じゃないの?と。
駅の北口の前にまるで小さな公園のような木々やベンチがありました。なのでこちら側が公園口と思ったそうでした。
言われてみれば公園みたいだなあ、と私も笑ってしまいました。

今回のアルバムに、2018年に一緒にレコーディングした私と内田洋子さんの曲「Voar」 を入れて頂くことになりました。前年にセルジオから、この歌を日本語で歌ってみたいので歌詞をローマ字で書いて送って欲しいとメッセージを頂きました。来日時歌ってくださった日本語歌唱もアレンジも素晴らしくて感激しました。

実現はなりませんでしたが、サンパウロ録音の新作アルバムには「Voar」も録音したいということも聞いていました。そう思って下さったことがとても嬉しかったです。

レコーディングで思い出すのは、限られた短い時間内での一発どりで修整きかないので、間違えるたびに御自分にカツを入れていたことです。

”おいセルジオ、ほらがんばれ!”みたいに。全力投球。

セルジオとの録音を薦めて下さったウイリーさんにも感謝しています。

最後の来日2019年夏には私のライブに友情出演、共演も、そして新たに録音もして頂きました。

最後の最後まで誠実で優しい責任感のある強い音楽家だったなあ、と思います。


 

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