参加曲について 第3回 才木美紀子「Dós e Nós」

 

日本が大好きだったセルジオは、当たり前のように「ミキコ、来年はこの曲をやろうよ」と、毎年の来日を前提として(笑)いろいろな曲を送ってきてくれました。

どれもずっと挑戦してみたかった曲だったり、また知らなかった名曲を教えてくれたり、とても嬉しかったです。なかでも今回の収録曲をいただいた時は、「これはきっとミキコが好きな曲だよ」と、まるでとっておきの秘密兵器を出してきたような、ニヤリと笑うセルジオの顔が浮かんで、私は胸をときめかせながら譜面に目を通しました。

 

エリス・レジーナのグループで活躍していたナタン・マルケスの曲です。

ナタンご本人から、出来上がった録音を送ってね!とメールをいただきひやひやでしたが、例によってセルジオの熱血リハーサルのおかげでなんとか録音を終えることができました。セルジオはナタンとも、エリスとも家族ぐるみのお付き合いだったようですね。レコーディングの後パスタを食べながら、「エリスが亡くなったあの時は、悲しみと恐ろしさでいっぱいだったよ、、」と、それだけポツリと話してくれたのを覚えています。

 

そんなとっておきのこの曲。うれしいデュエットです。

ミキコはこのまま素直に歌いなさい、あとは任せろと言わんばかりにセルジオがアレンジし、あたらしく生まれたハーモニーが、手前味噌ですがなんとも幸福感でいっぱいにしてくれます。

しかし、歌詞は想像以上に難しくとても深い内容だったのでした。

どうぞお楽しみに!

 

才木美紀子

 



 

 

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